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日本伝統工芸士会作品展 奨励賞受賞

作品展で奨励賞をいただきました。久しぶりに賞をいただいたのでとてもうれしい、ただ、前に賞を取った薬箪笥と雰囲気が同じ箪笥なので、私はこのての箪笥でないと賞を取れないのかと、多少複雑な思い。ただ、久しぶりに賞を頂いたのはとても嬉しいです、関係者の皆さんありがとうございました。201311783212.jpg201312782727.jpg

平成17年度 全国伝統的工芸品公募展 生活賞

加茂桐箪笥「薬タンス 舞」

薬タンス 舞

北越の小京都・加茂市に三本さんを訪ねた。

「受賞した薬タンスは、丸太の乾燥段階から、材料を選りすぐり、自分の持てる技をすべて結集させた作品です。

ほぞ組みも、昔の指物師がしていた技を駆使して…。後々誰が見ても分かるように、昔の優れた技をきちんと踏襲しよう、と。

引き出しの表面は、杢の一枚板で、仕上げは会津塗り。木目を出すには、漆がいちばんいいです。
最も神経を使うのは、やはり鉋かけですね。桐の家具は、密封性が命ですから…。

薄い紙一枚が挟まるほどの隙間でピタッと合わせる…考える前に、体が先に動いてますよ。職人はみんなそうですよね。
卜コトン体に覚え込ませて、あとは勘で…」

試しに、引き出しを聞け閉めすると、隣の引き出しが風圧で”ふぁ”と出る。
いかに気密性が高いか、その感触で伝わった。

「木が動かないでくれると、これほど楽なことはないんですがね。そう、動くんですよ、これ…生き物ですから」

三本さんは、1956年新潟県・栃尾市生まれ。17歳のとき、将来、手でモノを作る職人になりたい、
と職業訓練学校に入った。
卒業後、桐箪笥の製造会社に入社。ここで本格的に桐と取り組んだ。
そして4年前の平成14年、28年間勤めた会社を辞めて独立する。


「会社にいた28年聞が私の修業の時代ですね。指物師としての技はもちろん、知識や精神面まで「職人道』を
みっちりと叩き込まれました」

全国伝統的工芸品公募展には、独立した4年前から毎年応募してきた。
そして4回目にして「生活賞」受賞である。

三本和好

「この公募展には、応募作品が444点あったそうです。その中で受賞者は、たったの16人。
その1人に入ったわけですからね。好きなことをしていて賞をいただけで、
こんなうれしいことはありません。生業の箪笥は受注生産が多いですね。
今、マンションなどにお住まいの方が、部屋に合ったサイズを指定してきたりします。
デザインの構想はたくさんあるんですよ。洋聞にも、
和室にもセンスよく置けるような桐の箪笥。
生活様式に合った、使い勝手のいい桐の創作家具。
それを自分のオリジナルで作るのが課題です。これからですね、勝負は…」

三本さん!意欲と活力、いただきました。

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